乾癬という病い

このブログは、難治性皮膚疾患である乾癬という病いとともに生きる、一人の人間の記録です。

トレムフィア7回目

トレムフィアが効かなくなってきて乾癬は少しずつ悪化している。体のあちこちに新しい小さな皮疹が出てきている。

先日7回目のトレムフィアを打ちに病院へ行き、体を先生に診てもらった。肩のあたりをちらっと診ただけで先生も「あぁ確かに広がってますね、うーん」と表情を曇らせた。

実は頭皮にも皮疹が出てきていた。

体に新しい皮疹が出てくのはなんとなく我慢ができるのだが、久し振りに頭皮に皮疹ができ、鱗屑が髪の毛に絡まっていたのを見つけた時はさすがに焦った。過去の色々な記憶がふっと甦り、一瞬で嫌な気持ちになった。頭に鱗屑がつくのはとにかく嫌なのだ。

私は医師に「また生物を変更した方がいいんでしょうか。いま乾癬は悪化していますがこれからまたトレムフィアが効いてくるなんてことはあるんでしょうか」と質問した。

医師は「例えば体重を落としたり生活習慣病を治すと効きが良くなるってことはあります。」と答えたが、痩せ型で生活習慣病もない私には適切な回答ではなく、私はうーんと考え込んでしまった。

トレムフィアを打ち始めて一年、前回の生物ステラーラも効果を保てたのは一年だった。

この一年という期間の短さに私はかなり不安を感じている。こんな短い周期で生物を変更していくとは予想していなかった。

もちろんこの周期で変更していったとしてもまだ使える生物は何種類もあるし、今後続々と新しい生物が出てくるのだろう。

私によく合う生物があるかもしれないし、全く合わない生物もあるかもしれない。

考え込む私に医師は、3種類の新たな生物の冊子を渡してくれた。コセンティクス、トルツ、ルミセフの冊子だった。医師は、もし今のトレムフィアから変えたければ、この中から選んで2ヶ月後の診察の1週間前くらいに連絡をください。そしたらそれを発注するので次回はそれを打ちましょう、と言った。

そうか、決めるのは私なんだな、と思った。

確かにどれほど乾癬が改善すれば納得できるのかは患者次第だ。皮疹ゼロを望む人もいれば7〜8割程度の改善でも特に生活に支障が出ず満足する人もいる。確かにそうなのだが、なんだかあまりに未知数なこと過ぎて自分の決断に自信を持てない。

医師に一緒に決めてもらいたいとも思うのだが、やはり最終的に決めるのは自分。

使い始めた生物が効かなくなってきた時の不安や恐怖、そして感じる僅かな絶望感。こういう感情も今後幾度となく自分自身が引き受けなくてはならないんだなと覚悟した。

ステロイド軟膏も何種類か処方してもらい、2ヶ月後の悪化具合をみて連絡しますと医師に伝え、この日の診察は終わった。

支払いを終え、病院を出て薬局に向かった。

薬局で処方箋を渡すと軟膏代が1万円を越えていて驚いた。限度額はもう生物で払っているので今から払う軟膏代は3ヶ月後には還付されるが、なんだかため息が出る。

11月までに、引き続きトレムフィアを使うか新しい生物を使うのかひとりでじっくり考えないといけない。気が重い。

評判の良かったトレムフィアがあまり効かなかったという事実が、かなり私を不安にさせているのだ。

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