コロナ禍でいま思う事
なんでこんな事になってしまったんだろう、と満員電車で通勤しながら思う。
今や新型コロナウイルスによる欧米の状況は目を覆いたくなるほどの悲惨さだ。人材も物資も不足して医療崩壊が起こり、トリアージ、つまり命の選別が行われている国もある。
最前線の医師達は自らも感染してしまうかもしれない恐怖と過酷な労働環境の中で最も苦しい命の選別という決断を迫られている。
想像しただけで目眩がするような苦しさに襲われる。もし自分ならまともに精神を保ってはいられないだろう。
今後も急速に感染拡大が続けばその状況はとりもなおさず日本の状況になる。
このコロナ禍で思う事は色々ある。
コロナも当然怖いのだが、本当に怖いのはその中でどんどん本音や本性を現す人間の姿だ。
普段でもネットやSNSなどは醜く恐ろしい人々の本音が溢れている。しかしコロナ禍ではネットの中だけだった本音も現実の世界に顕在化し始める。物理的にも人との距離を取らなければならない事態が余計に人々の心をすさませる。
コロナ禍を生き延びたとしても、そんなすさんだ世界で生きる事は出来るのか想像してみる。自分には無理だな、と思う。
生きていく中で不公平だったり不条理だったり、そんな事ばかりなのはもうわかっている。惨めな思いをする事だっていくらでもある。
そんな中で少し病みながらも、薄氷を踏む思いでなんとか日々を生きてきた。それは今も続いている。コロナがあってもなくてもだ。平穏で約束された未来などどこにもない。それでも考える。
奪い合うより分け合う事。
弱者の立場に寄り添う事。
弱者だからわかる事。
足ることを知る事。
毎日自分に問いながらこの日々を過ごしている。