乾癬という病い

このブログは、難治性皮膚疾患である乾癬という病いとともに生きる、一人の人間の記録です。

2018-01-01から1年間の記事一覧

乾癬フォーラム

先月、私は秋葉原で開催された乾癬フォーラムというものに初めて参加をした。 参加にはギリギリまで躊躇していた。なぜなら私は今まで一度も乾癬患者に会った事がなかったからだ。同じ患者であったとしても他人に自分が乾癬だとわかってしまう事が怖かった。…

トレムフィア3回目

トレムフィア3回目の投与日。最初の投与から12週経過。 最近は特に肘や脛、首回りはポツポツ皮疹が出ては軟膏を塗って抑えるの繰り返しだ。あとステラーラを打っていた頃から消えない500円玉2個分の大きさの皮疹が背中にはずっとある。 いつもの様に事前の検…

書くということ

実は自分が乾癬患者であるという事は、私にとって最も他人に隠したい事実だ。実際に私が乾癬を患っているのを知っているのは家族と数人の友人だけだし、それ以外の友人は私が皮膚病だと知ってはいるが、たまに心配そうに「大丈夫?」ときかれるだけで私から…

希望

以前皮膚科の病院の待合で診察の順番を待っている間、受付の横の本棚に置いてあった乾癬の冊子を読んでいて、ある記事が目に留まった。 はっきりとは覚えていないが、だいたい以下のような内容だったと思う。 … 医師は治療目標をPASI90〜100(90〜100%寛解状…

トレムフィアその後②

最初のトレムフィア投与から10週が経とうとしている。そして一週間に一回身体の写真を撮り変化をみている。写真で記録していて良かったと思う。自分では気付かなかった変化に気づく。 片手で数えられる程だが消滅した患部は確かにある。だが新しくできた患部…

世界乾癬デー

毎年10月29日は世界乾癬デーだという。私はここ数年でそれを知った。ごく最近だ。 乾癬という病気の啓発活動に尽力されている方々には本当に頭が下がる。 乾癬という病気、病名の啓発という意味で道端アンジェリカさんの乾癬公表は社会的に非常に大きな意味…

爪乾癬

以前ステラーラが一番効いていた時期(乾癬8割消失時)、何本かボコボコと凹んでいた私の手の爪は見事に全てきれいになっていた。だがステラーラの効果がなくなり始めた時から爪の変形が再発した。 その後生物をトレムフィアに変えたが、乾癬にはまだ効果が…

トレムフィアその後①

最初のトレムフィア投与から4週後に2本目を打ち、さらにそれから3週間が経とうとしている。効果はまだ全く見られない。首まわりは相変わらずステロイドを塗らないと症状を抑えられない。 焦ってはいけないと分かっていながらやはり気持ちは落ち着かない。す…

トレムフィア2回目

2回目のトレムフィアを打ちに病院へ行った。1回目の投与から4週が経過している。 医師に「どうですか、変化はありましたか。」と聞かれ「いえ、まだ変化はないです。むしろステロイドを塗らないと悪化していく状況です。」と体を見せながら答えた。 医師は私…

鱗屑

前回に引き続きまだトレムフィアの効果は見られない。ステラーラでも効果がでるまではかなり時間がかかったので今回も同じだろうと思うようにしている。焦りは特にない。私は何にでもスロースターターなのだ。 いま私は基礎体力をつける為、スポーツジムへ通…

スポーツジム

トレムフィアの効果はまだみられない。むしろステロイドを塗らないと悪化していく状態だ。 だが私は念願のスポーツジムに通い始めた。 まず私はスポーツジムのような公共の施設で着替えをして運動するということをした事がないため、恥ずかしながらどんな更…

物心ついた時に、私は既に乾癬だった。ずっと乾癬と共に生きてきた。 まだ乾癬が酷くなかった小学校低学年の頃の私はとても活発な子供だった。スポーツや絵を描くのが得意で学級委員なんかも喜んでやっていた。そんな子供だった。 だが乾癬が悪化するにつれ…

トレムフィア

新しい生物学的製剤トレムフィアを打ちに病院へ行った。事前の検査結果(血液、尿、胸部レントゲン)も問題なく、予定通りトレムフィアをお腹に打った。 肌の状態は、以前より少し悪化しており、今は温泉に入るのはちょっと躊躇してしまうレベルだ。足はスカ…

休息

私は会社を辞めた。 生物を使い始めてから生き方を考え直そうと決めていたからだ。 働いていた業界には約10年程いたが、兎に角、常に忙しかった。それに加えて人間関係の悩み、仕事の重責、プレッシャー。若かった時にはなんとか耐えられていたこれらのスト…

祈り

今年の夏の暑さは異常だ。 夏はいちばん苦手な季節。逆に冬が一番好きな季節だ。この好みは乾癬患者であることが原因だ。 冬は厚着をして肌を隠すことができる。だが夏に長袖とパンツスタイルだと本当にのぼせてしまう。しかし、どんなに暑くても隠さざるを…

悪化の速度

ステラーラの効果が続かなくなり、今少しずつ乾癬が悪化しているので、久しぶりにまた体に軟膏を塗る生活になった。 塗った部位や手がベタベタし不快になるとふっと昔の感覚が蘇って焦るが、大丈夫、大丈夫と言い聞かせる。 肌がクリアになるとこれが本来の…

ステラーラの限界(私の場合)

前回ステラーラを二本打つ予定だったが、次回から新薬(トレムフィア)を使うことになった為、今回は引き続きステラーラは一本にした。 やはりステラーラの耐性がついたのか、乾癬は少しずつ悪化している。 まずは爪。3ヶ月前まではどの指も綺麗な爪を取り戻…

変わり目

私は毎日の仕事で疲れ切っていた。 責任の重さや残業の日々、上司と部下からの板挟み。生真面目な私はそれら全てを完璧にやらなけばいけないと思い込み、そんな器も力もないのにただ期待に応えようと必死だった。 もう私には無理かも‥そう考え始めていた時、…

食の話

私が行った温泉は、本格的な湯治宿ではなく、いかにも現代風な湯治宿だった。 一泊二食付きでその食事は全て有機野菜を使用しており、肉は一切使わない。動物性のものは朝食の魚と鰹出汁くらい。米も白米ではなく発芽玄米や雑穀米。一食500Kcal以下と徹底し…

温泉

まとまった休みが取れた為、短い湯治に行く事にした。一週間程だが、何も考えない、気にしない時間が欲しかった。自分の為だけに使う時間。東京から離れ、湯治ができる温泉へ向かった。 乾癬に効くことで有名な豊富温泉は北海道にある。興味はあったが今の私…

生物学的製剤の変更

6回目のステラーラ投与日。 今日はステラーラを二本打ちする予定だった。だが診察室に入ると医師が、「情報として新しい生物が出るのでお知らせしておきますね。」とトレムフィアという製剤の冊子を渡してくれた。 トレムフィアの情報は私も得ていて、医師…

ステロイド

私は小さな子どもの頃から全身にステロイド外用薬を塗っていたわけだが、今回このステロイド軟膏について書きたいと思う。 私が子どもの頃、軟膏の副作用や塗り方、適量など、今のように医者からの指導などはたいしてなかった。ただ漫然と塗り続けていた。 …

近年、飛沫や空気感染での様々な感染症が流行るようになった。今なら麻疹などだが、生物を打つ以前はそのような感染症にかかると仕事に影響するため、満員電車ではマスクをつけたり、うがい手洗いを頻繁にするなど気をつけるようにしていた。 だが生物を打っ…

相性

乾癬の状態は肘、背中、手の甲の部分だけ少し悪化していた。足は綺麗な状態を保てていた。 前回のステラーラから一ヶ月、肌の状態を診てもらいに病院へ向かった。今回の診察は、その肌状態によって今後ステラーラを二本打つか、もしくは製剤を変えるかを決め…

ポリープ

今年の初め頃に会社の健康診断を受け、翌月結果が届いた。要精密検査の項目があった。 その頃から仕事が繁忙期に入った為、精密検査の予約は翌々月に取った。 精密検査の項目は大腸だった。 医者からは、まあ問題ないと思いますが内視鏡検査は受けておいた方…

思う事

私はまだステラーラを打ち始めて一年経っていない。 初めてステラーラを打った時、それからなかなか効果があらわれなかった3ヶ月間、そして効果がでてみるみる綺麗になった3ヶ月間、その後改善が止まり徐々に悪化してきた今。 この間、私の心はジェットコー…

5回目のステラーラ

ステラーラ5回目の投与日。 実は少し症状は悪化していた。日々の忙しさから、皮膚の状態をあまり観察しないままに毎日を過ごしていた。 ある暖かい週末、ふと腕を捲った時ギクッとした。肘に何個も新しい乾癬が出来ていた。左腕も同様だった。 ステラーラ4…

拒絶

最初のステラーラを打ってから37週目。85%程の改善を保ち続けている。 半年前には想像すらできなかった肌の自分がいる。 そして驚くことにクリアな肌の自分が段々と当たり前のような感覚になりつつあるのだ。 以前、ステラーラの効果を記録するために、一週…

健康診断

ステラーラ最初の投与から34週。肌は変わらず85%ほどの改善を保っている。 風邪やインフルエンザがとても流行っているが、今のところ私は大丈夫だ。 先日、会社の健康診断を受けた。 毎年私にとってこの健康診断はストレスだった。 なぜなら血圧、採血から始…

興味の対象

今まで一年に一度はどうしても気分転換をしたくなり、海外へひとり旅をしていた。 去年の春はラオスへ行った。 いつもこの時期は、年度末の繁忙期を乗り切ったらどこへ行こうかな、などと考え始める時期だ。 なのに今年はその欲求がまだ起きない。 海外より…