乾癬という病い

このブログは、難治性皮膚疾患である乾癬という病いとともに生きる、一人の人間の記録です。

2022→2023

あー全くブログを書けていなかった。 今年、たくさんの大きな変化があった。 人生の中でも2022年以前と以降で語れるほど 大きな変化だ。 私の中でコロナ禍はとっくに終わっているのだが、 日本はまだまだ終わらないようだ。 国民が悪い部分が多分にある。 乾…

書きたいことは山ほど

暫くプログをお休みしていた。 でも書きたいこと、いや、書かなきゃいけないことは山ほどたまっている。 でも世の中は全体主義の真っ只中。 全体主義は驚くほどのスピードで一気に進んだ。 ゆっくりと変化した先に全体主義が待っていると思っていたが、そん…

乾癬患者としての視点

私が乾癬になって得たものがあるとするならば、それは多分、「患者」としての視点だろう。乾癬に関していえば私は人生をずっと患者として生きてきた。 子供の頃から周りの人たちの「乾癬」に対する様々な反応を見て育ってきた。小さな頃は、子供同士の純粋ゆ…

スキリージ3回目

10月に3回目のスキリージを打ちに病院へ行った。初めてのスキリージから3ヶ月が経ったが、まだ効果は見られない。肘、首回り、頭皮、肩、背中にある皮疹は少しづつ広がり鱗屑も厚みを増している。それとは対照的に下半身、足はステラーラの時に皮疹がほぼ消…

人間の感情

今の日本の状況を憂いている。 4月のブログで「コロナも怖いが本当に怖いのはその中で本音や本性を現す人間の姿だ」と書いたが、今の日本の状況は私が予想していたよりずっと酷い。 あくまでも日本においてだが、新型コロナウイルスの国内の重症者数、死者…

スキリージ2回目

1回目の注射から4週間後の7月最終週、2回目のスキリージを打ちに病院へ行った。 コロナ対策の為、入り口で体温を測り手指消毒をし、採血等の検査を済ませて皮膚科へ向かう。 待合の長椅子には患者が間隔を開けて座れるように張り紙がしてある。こういう光景…

スキリージ

生物を打ってもらえなかった6月、肘全体を覆うように乾癬の皮疹は広がり始めた。 どうやって隠そうか、どうやったら暑さを凌げるのか、そんな事ばかり考えるようになった。 7分袖のカーディガンを会社に着て行っても時々動きによって肘が出てしまう。とたん…

遠のいた日常

最後に生物学的製剤を打ったのは今年1月中旬。次の生物を予定していた3月は予約日に病院へは行ったが医師との話し合いの結果、コロナ禍での危険性を考えて生物学的製剤を打つのを一ヶ月延期することにした。 4月7日、史上初めて特別措置法に基づく緊急事態宣…

いま政府に対して思うこと

私が日々乗っている電車は普段は東京でも1、2位を争う混雑率で、更にその路線の中でも最も混む区間を使っている。時には体を圧迫されて呼吸すらできないほど。コロナ禍でそんな路線を使って通勤している私のいまの個人的な感想を。 2月いっぱいまでは相変わ…

コロナ禍でいま思う事

なんでこんな事になってしまったんだろう、と満員電車で通勤しながら思う。 今や新型コロナウイルスによる欧米の状況は目を覆いたくなるほどの悲惨さだ。人材も物資も不足して医療崩壊が起こり、トリアージ、つまり命の選別が行われている国もある。 最前線…

生物学的製剤の延期

病院の予約日。私は仕事を急いで片付け、時間休を取って午後から病院へ向かった。予約の時間より15分も早く順番が表示されて、慌てて診察室に入った。 医師は「どうですか?乾癬の状態は」とまず聞いてきた。私は、悪化している状況を細かく説明した。 肘は…

諦め

新型コロナウイルスによって世界の状況は刻一刻と変わっていく。相談のために病院の予約を取ったがその間にも疑問や不安がつのっていく出来事が度々起きた。 当たり前だが会社にはいろんな人がいる。ずっとマスクをしている私を笑う人もいたし、全くニュース…

新型コロナウイルスと生物学的製剤

もし生物学的製剤を諦めなくてはならない時がくるとしたらそれは経済的な理由しかないと思っていた。 だがやはり人生は予定外の事ばかり起こる。今回は新型コロナウイルスだ。 お正月気分も抜けた1月中頃、ネットニュースでこの話題を初めて目にした。記事を…

ケブネル現象とトレムフィア

先月会社で書類を整理していた時、段ボールの端で腕を少し切ってしまった。傷がかさぶたになった後、そこが乾癬の皮疹に変わってしまった。 乾癬患者の皮膚にとって外的刺激はなるべく避けなければならない。外的刺激により、その刺激を受けた部分が乾癬の皮…

普通の生活

朝のラッシュの地下鉄を出ると、会社まで続くイチョウ並木が鮮やかな黄色に染まっている。あぁもう一年経つんだなと思う。 去年のちょうど紅葉の時期に、私は転職活動をしていた。綺麗に色づいたこのイチョウ並木の下を歩きながら今の会社の面接に向かってい…

痛みのない体

私は子供の頃から筋金入りの頭痛持ちだ。 そしてここ数ヶ月、あまりに頻繁に起こる偏頭痛に悩まされていた。先月には毎日偏頭痛が起こるようになり、おまけに薬も効かなくなって仕事に影響がでてきたので、頭痛外来に通う事にした。 偏頭痛の予防薬がある事…

沖縄旅行

遅い夏休みをとって私は沖縄に行くことにした。今打っているバイオ製剤のトレムフィアがあまりスキッと効いてくれず新しい皮疹が出てきている。少し焦っていた。 来年もクリアな肌でいられる保証なんてない。だから今のうちにやりたい事をやっておきたい。夏…

思い込み

ある日テレビを見ていたら沖縄の海が映っていた。白い砂浜に青い海と空。そして赤瓦の屋根の町並み。沖縄らしい風景だった。 行きたいな、とすぐに思った。 趣味で旅行はよくしていたが、いままで「青い海と空」といういかにも南国のリゾートみたいな風景や…

トレムフィア7回目

トレムフィアが効かなくなってきて乾癬は少しずつ悪化している。体のあちこちに新しい小さな皮疹が出てきている。 先日7回目のトレムフィアを打ちに病院へ行き、体を先生に診てもらった。肩のあたりをちらっと診ただけで先生も「あぁ確かに広がってますね、…

花火大会

今夏は半袖Tシャツを何枚か買った。 今まではTシャツを着るというごく何気ない普通の事が出来なかった。乾癬で腕を出せないからだ。今は着れる。すごい事だ。 そうだ、と思い立ち、私は家にあるホワイトジーンズを裁ちバサミで膝丈まで切ってみた。切った裾…

トレムフィア6回目

先日トレムフィア6回目を打ちに病院へ行った。ステラーラからトレムフィアに変更したのは去年の9月で最初は規定通り8w毎に打っていたが今年に入り経済的に苦しくなったので12w毎にしていた。 今回の診察で乾癬が悪化しているからやはり8w毎に戻しましょうと…

らしさ

昔、私の部屋のクローゼットには、乾癬が少しでも良くなれば着たいと思って購入していた服が常に1〜2着あった。でもそれを着る機会は結局なく、ずっとクローゼットの奥にしまったままだった。数年で服の流行りは変わり、その度に処分し、また着てみたいと思…

歳を重ねること②

加齢によって見た目が衰えていくことに興味がない私も、体が思うように動かなくなったり体力が衰えていくことにはやはり寂しさや辛さを感じる。ああ、もう若くはないんだなと。 でもだんだんと気がついていた。 歳をとることは悲しいことだけじゃ決してない…

歳を重ねること①

大人になってから周りの友達がエステだったりアンチエイジングだったり、肌の美しさや若さを保つのに気を使う様子を眺めながら、楽しそうでいいなと羨ましく思っていた。そういう事にお金を費やせるということはとても贅沢で豊かな事だ。 一方乾癬の私は、美…

東京の桜は今年、早めに満開になった。職場の窓から綺麗な桜がよく見える。窓枠が額縁の代わりになって、その中で咲き誇る桜はまるで美しい芸術作品のよう。 私は昔から春という季節が苦手だった。出会いや別れが多く環境の変化に気持ちがついていけない。気…

ヒャダイン氏の乾癬患者応援ソング

今日ヒャダイン氏が制作した乾癬患者応援ソング「晴れゆく道」が発表された。 明るい曲で、Youtubeで公開されているMVも楽しさと優しさに溢れている。 有名人が乾癬を公表し、啓発活動をしてくれている。その裏にはどれほどの苦悩があったのだろうと想像する…

暦の上では春になった。 まだまだ肌寒い日々だが、少しずつ、でも確実に暖かくなってきている。 トレムフィア4回目を打ち、現在私の乾癬は9割消失した。夢にまでみたクリアな肌で今、生きている。 毎年冬が終わるのがとても嫌だった。洋服で肌を隠せる季節が…

2019

2019年。新しい年になった。 生物学的製剤を使い始めてから私はこれからの自身の生き方についてずっと考えていた。 自分が生きている間に寛解を目指せる薬が開発され、そしてそれを使用できるようになるとは全く予想していなかった。大した治療法がなかった…

乾癬フォーラム

先月、私は秋葉原で開催された乾癬フォーラムというものに初めて参加をした。 参加にはギリギリまで躊躇していた。なぜなら私は今まで一度も乾癬患者に会った事がなかったからだ。同じ患者であったとしても他人に自分が乾癬だとわかってしまう事が怖かった。…

トレムフィア3回目

トレムフィア3回目の投与日。最初の投与から12週経過。 最近は特に肘や脛、首回りはポツポツ皮疹が出ては軟膏を塗って抑えるの繰り返しだ。あとステラーラを打っていた頃から消えない500円玉2個分の大きさの皮疹が背中にはずっとある。 いつもの様に事前の検…