乾癬という病い

このブログは、難治性皮膚疾患である乾癬という病いとともに生きる、一人の人間の記録です。

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

混乱

最初のステラーラ投与から23週が経過した。私の体から8割ほどの乾癬が消失していた。 生物学的製剤を使用し始めたのと時を同じくして、私は仕事がかなり忙しくなっていた。 正直、この時期に仕事でストレスを感じたくなかった。ストレスが生物学的製剤の効き…

現実

皮膚がクリアになるにつれ、これから自分がしてみたい事をあれこれと考えるようになった。 まずは好きな服を着ること。半袖の服、スカート、ワンピース。 私は女性らしい服装に憧れていた。皮膚を隠すため、いつも長袖にパンツスタイルだったからだ。 その他…

足湯

ある秋の日、友人達と連れ立って少し遠出をした。 立ち寄った先にたまたま足湯があり、みんなで入ろうという事になった。 普通の人にとってはなんてこともない、よくありがちな場面だ。 膝まで服をまくり、暖かい足湯につかる。 だがそんな事も今までの私に…

皮膚

1回目の投与から20週が経過した。このとき乾癬は、私の体から7割がた消失していた。背中の皮膚の一部などは生まれ変わったかのようにツヤまで出てきた。 これほど乾癬の範囲が少ない自分の体を、今まで見たことがなかった。 なかなか効果が出なかった時期の…

3回目の投与

3回目のステラーラ投与の日。 会社を抜け、病院へ向かった。この時の皮膚状態は先週より更に改善されていた。 この日は、検査(血液検査、レントゲン等)を受けた後の診察となる。 スムーズに検査が終わり、昼食をとったあと、診察室に呼ばれた。 女性医師に…

兆候

14週を過ぎた頃、皮膚に変化がみられた。 手で触ると、赤く盛り上がっていた皮疹が少し平らになってきていた。 13週目と14週目の写真を見比べると明らかに赤みが引き、丸い皮疹の真ん中から正常な皮膚が少し見えてきていた。 効いてきかもしれない。 でもぬ…

記録

この時期から、私は記録として自分の体の写真を撮る事にした。 毎週土曜日に背中、腕、足を中心に写真を撮り、スマホへ保存していった。週ごとに皮膚状態の変化を確認する為だ。 今まで自分の乾癬を写真に撮った事など一度もない。鏡に映る自分の体を見る事…

忘れられない日

暫くして、席を立った医師が診察室に戻ってきた。後ろには、初診の時に一瞬顔を出してくれた有名な皮膚科医も一緒だった。 もう事情は聞いてわかっていたのか、泣いている私にその有名な医師は言った。 「もう少し、一緒に頑張ってみない? 3ヶ月後の診察の…

本音

ステラーラ最初の投与から6週目に入っていたが、皮膚に変化は見られなかった。 私は医師を変更してもらい、相談の為に病院へ行った。 新しい医師は女性で、サバサバしているタイプの人だった。この人とは合うかも、と直感で思った。 私はステラーラを打って…

医師の変更

2回目の投与から1週間後、つまり最初の投与から5週が経っても皮膚の状態に変化はなかった。 正確には… ステロイドを塗っていないが変化はなかったという方が正しい。 私はステラーラの投与後、ステロイドの塗布をやめ、かわりにビタミンD3軟膏を塗っていた…

2回目の投与

乾癬の状態はほぼ変わらないまま、2回目のステラーラ投与の日が近づいていた。 最初の投与から4週。 私はすでに、別の製剤に変えてもらおうと思い始めていた。 2回目の投与日。 私は医者に風邪を引いた事、疲れやすくなった事、乾癬の状態が変わらない事、不…

風邪

医者からは、効果が出るのは1ヶ月後くらいだろうと言われたが、私はもう投与の翌日から乾癬の状態に変化がないかどうかを気にするようになった。 今後もステロイド軟膏はいつものように続けてくださいと言われていたが、ステロイドを塗っているとステラーラ…