乾癬という病い

このブログは、難治性皮膚疾患である乾癬という病いとともに生きる、一人の人間の記録です。

物心ついた時に、私は既に乾癬だった。ずっと乾癬と共に生きてきた。

まだ乾癬が酷くなかった小学校低学年の頃の私はとても活発な子供だった。スポーツや絵を描くのが得意で学級委員なんかも喜んでやっていた。そんな子供だった。

だが乾癬が悪化するにつれて、私の性格は徐々に変わっていった。人の視線が気になり、体育も嫌になり、あんなに自由に動いていた体が思うように動かなくなった。中学に入る頃には得意だった絵もさっぱり描けなくなった。

思春期に乾癬であるという事は劣等感などというものを遥かに超えた、地獄のような苦しみを私にもたらした。

思い出したくない事を人間は忘れる機能をもっているのだろうか、私は中学、高校の頃のことをあまり覚えていない。いや、多分思い出そうと思えば出来るのだろうが敢えて思い出さないようにしていたら今はもう本当に思い出せなくなってしまった。

自己肯定感という言葉を最近よく聞くし、目にする。そもそも自己肯定とは何なのか。ネットで調べてみると、自己肯定感とは自分を尊重し自己価値を感じて自身を肯定する感情、とあった。またありのままを受け入れ自分を好きになる事だと。

以前の記事で、私は「自分を好き」という感情がわからない、と書いたことがある。事実、全くわからない。だから自己肯定感という感覚も、もう笑ってしまうくらいわからない。

自分の事を好きじゃなくても肯定していなくても人は生きていける。

ただ、生きづらいと感じることはしょっちゅうある。

もし乾癬が私の身体から消えた時、考え方は変わるのだろうか。今まで乾癬故に、ブレーキをかけ続けていた思考の癖。そして肌を隠すために癖付いた言動、所作。これらは生まれつきのもではなく癖なのだ。乾癬から解放された時、生きづらさを感じるこれら全ての癖を変えることができるのだろうか。そして生きやすくなるのだろうか。

そんな事を最近はよく考える。

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