乾癬という病い

このブログは、難治性皮膚疾患である乾癬という病いとともに生きる、一人の人間の記録です。

2017-10-08から1日間の記事一覧

孤独

病気とのたたかいは孤独だ。それはどの病気にも言えるだろう。向き合うのは常に自分自身。 この頃、ネットなどもまだ一般的ではなく、医者からの情報しか乾癬に関して詳しく知る術はなかった。 子どもの頃、医者はよく私に「いつか治る病気になるから」と言…

海外

大学の夏休みを利用して、私は1ヶ月間カナダのバンクーバーでホームステイをした。 私にとって初めての海外だった。 気候はカラッとしていて快適だった。 日本では昼夜逆転の不規則な大学生活を送っていたから、カナダでの健康的な生活は、体調や気分に良い…

変化

すでに中学、高校の時には、生きていくことはとてもつらい事だと思うようになっていた。周りの健康な友達を見るにつけ、人生はなんと不条理で理不尽なのだろうと絶望していた。 学生にとって学校は世界の全てであり、逃げる場所などなかった。誰かに助けを求…

偏頭痛

小学四年生のときから、私はもう1つの病気に悩まされるようになった。閃輝暗点を伴う偏頭痛だ。 それは月に1回の頻度で起こり、30分ほどの閃輝暗点(視界がチカチカし、一部分が見えなくなる)が終わった後に、必ずのたうち回るほどの頭痛と吐き気に襲われ…

こども時代

乾癬の症状がそれほど酷くなかった小学校低学年時代、私の性格はとても快活でスポーツが得意な子どもだった。 でも夜、寝付くのが苦手だったりストレスや不安が続くと、今でいう過呼吸の症状や蕁麻疹が時々出ていた。 この頃一番困ったのは頭皮に出る乾癬だ…

診断

私が乾癬を発症したのは5歳の頃で今から数十年前になる。 その頃、乾癬という皮膚病は全くと言っていいほど知られておらず、実際に日本では患者が少なかった。 当時私の症状は、町医者でただの湿疹として扱われた。 その後、小学校入学を前に家族は父の転勤…

乾癬の発症

右耳の後ろの付け根部分が、かさぶたのようにガサガサしていることに気がついた。 私が5歳の時だ。 その白いガサガサしたものをそっと剥がすと、そこから少し出血し赤い皮膚が剥き出しになった。 当時、保育園で黄色い帽子を被る時に顎にかけるゴムが耳の後…

はじめに

このブログは、難治性皮膚疾患である尋常性乾癬という病いとともに生きる、一人の人間の記録です。 乾癬患者にとって治療の参考になるようなものではありませんが、どのような気持ちでこの病いと共に生きてきたかを綴っています。現在、生物学的製剤にて治療…