興味の対象
今まで一年に一度はどうしても気分転換をしたくなり、海外へひとり旅をしていた。
去年の春はラオスへ行った。
いつもこの時期は、年度末の繁忙期を乗り切ったらどこへ行こうかな、などと考え始める時期だ。
なのに今年はその欲求がまだ起きない。
海外よりも国内や近場でやってみたい事ができたのだ。
プールで泳ぎたい。
温泉に行きたい。 暖かくなったら薄着で肌を気にせず季節を楽しみたい。首回りをだせる短い髪型にしたい。書き出してみるとそんなに大した事ではない。
でも私にとってはどれも普通にはできなかった事だ。
海外へひとり旅すること自体、普通に出来る事ではないと周りの人にはよく言われるが、私にとっては違うのだ。
異文化や語学に興味がある私にとって、海外へ旅行に行くという事はそんなに難しい事ではない。
ましてや乾癬を気にして他人と一緒に行動するのが苦痛だと感じるくらいなら、ひとりの方がよっぽど都合がいい。物理的に感じる孤独など、大した孤独ではない。
そんな私が変わった。
クリアな肌を手に入れたことで、一時的にかもしれないが、興味の対象が海外から普段の生活に密着した行動へと移ったのだ。
私の内面で起きている変化は他人からはわからない。だが考えられない程の変化がいま、私の中で起きている。