乾癬という病い

このブログは、難治性皮膚疾患である乾癬という病いとともに生きる、一人の人間の記録です。

ポリープ

今年の初め頃に会社の健康診断を受け、翌月結果が届いた。要精密検査の項目があった。

その頃から仕事が繁忙期に入った為、精密検査の予約は翌々月に取った。

精密検査の項目は大腸だった。

医者からは、まあ問題ないと思いますが内視鏡検査は受けておいた方がいいからねと言われ、予約日には会社を1日休みにして、病院へ向かった。

内視鏡検査中、先生が「ちょっとでっかいポリープがあるね」と言った。モニターに映っているポリープは確かにかなり大きく見えた。

じゃあ切除します、と医者は言い慣れた手つきで内視鏡を操り、ポリープを切除して傷口をクリップで留めた。

切除後、診察室に呼ばれ説明を受けた。

ポリープの大きさは18mmと言われた。通常大腸ポリープは5mm以下であればほぼ問題ないとされる。だが大きくなるとガン化する可能性が高く、5mm以上は切除の対象となるらしい。

私は、「あの、18mmは大きいですよね。悪いもの‥つまりガンの可能性はあるんでしょうか」と聞いた。

医者は「うーん、もしかしたらポリープの20%くらいはガン化してるかもしれない。一週間後に生検の結果を聞きに来てください」と言われた。

なんとも言えない不安感がじわじわと這うように胸に広がり、恐怖で髪の毛が逆立つような感覚になった。

大腸というのは自分にとって予想外だった。乾癬があるから今まで食生活は気をつけていたし、体型だってかなりの痩せ型だ。他の臓器に気になる点がいくつかあっていつもそちらを気にしてはいたが、大腸に問題が出たのは予想外だった。

結果が出るまでの一週間、正直生きている心地がしなかった。

もしガンだったら?浸潤していたら?仕事は?今後の生活は?

ガンなら生物学的製剤を中止しなければならなくなる。またあの肌に戻るのか。

やっと乾癬の新しい治療法を見つけたばかりなのに、今度はガン?

これから私の人生はどうなるのか——

そんな思いばかりが頭の中をぐるぐる回り、会社でも心ここに在らずといった状態だった。

一週間後、検査結果を聞きに行った。

名前を呼ばれ恐る恐る診察室へ入った。

医師は「大丈夫です。ポリープは良性でしたよ、それに全部取りきったからなんの心配もありません。でもまた一年後に検査はしましょう」と言われた。

全身の緊張が一気に緩んだ。

まだ私は生きていられるんだ、と思った。

そして生物を使える。まだクリアな肌での生活を楽しめる。なによりそれが嬉しかった。

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